2022-3-11
Vol.2 部下の当事者意識を育てる“リーダーの任せ方”
■当事者意識は持っている“つもり”?
「当事者意識」は仕事をより良く推進していくために何よりも大切な意識であることは言うまでもありませんが、この”意識の持たせ方”については、時代を問わず多くのリーダーが苦労する人財育成の壁の一つでもあります。
かく言う私も若手の時はよく叱られていました。
「当事者意識を持ってないからそういうミスが起こるのよ」、「その質問は当事者意識を持っていないという表れですね」なんて言われていました。
でもこの時って自分は一所懸命仕事に向き合っていて、部下から見たら当事者意識でいる‟つもり”なんです。
その為、研修中の若手社員からは「もっと当事者意識を持って!」と指摘をされても、
具体的に何をどう直せばいいか分からないといった声も多く、先輩から指摘を受けた時に困る言葉の一つでしたね。
■どうしたらこの意識を早いうちから持たせられるか?
それは「当事者意識」を持ってもらわなければいけない「リーダー経験」をしてもらうことです。
まずは、社内で行う歓迎会や親睦会・季節イベントや、社内の環境整備(5S)、朝礼、来客対応など、
”日々の業務の中で改善できること”をプチプロジェクト化します。
そしてそのリーダーとして若手を抜擢していき、若いうちからリーダー経験をさせていくという方法です。
なんだ、そんなこと?と思われるかもしれませんが、
当事者意識を持ってもらうためには5つのポイントを押さえたやり方が大事になってきます。
【部下の当事者意識を高める5ポイント】
①先輩後輩関わらず、メンバーを複数人入れること
→年齢が異なる人にも指示の仕方、人を動かし物事を推進していくための学びを得る。
②経験豊富な先輩を「相談役」としてつけること
→困った時の駆け込み寺。相談役の役割は、進捗確認を徹底し、若手リーダーを成功させること。
③実施期間を決めること(短くてもスタートから完了までは1か月)
→期間を決めないとダレる。必ずゴールを決めてそこまで走り切らせる。
④必ず終わったあと振り返りを行うこと
→良かったことは何で、次回への課題点は何かを振り返りをさせる。
⑤リーダーに決めさせること
→すべての決定権はリーダーにある。助言はするが、あくまで決定はリーダーにさせる。
先輩であるメンバーも、これは絶対に守ること。
この中でも特に5つめは特に重要です。
「自分で決める」この責任を持ち、全うする中で人は成長します。
リーダーを経験すると、「ここまで考えることが当事者意識なんだ」と自分の経験からストンと理解ができるようになります。そして「決めることの大変さ」ということも分かります。
「当事者意識を持たせるためには、当事者になってもらう」このことが一番の近道です。
ぜひ実践してみて下さい。
Written by Shoko Tamamushi
投稿者: syworks 日時: 2022-3-11 | パーマリンク
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