おはよう。今朝の一言です。

私が体験した最低気温は、45年前の氷点下32℃。道東の塘路で丹頂鶴の撮影をしていた

２月初旬の早朝のことです。手持ちの温度計は氷点下35℃までメモリがあって、その下限ギリギリに

赤いラインが見えていました。カメラは作動が鈍くなり、フィルムは音を立てて巻き上がるのですが、

今にも割れそうでひやひやしていました。何より、厳寒仕様のレイヤードに身を包んでいても、

身体の芯がとことん冷えて、痛みを感じます。快晴の朝日にダイヤモンドダスト、

霧氷がキラキラ輝いている様は、この世のものとは思えない美しさでした。息を吸う度に前頭葉に

鈍痛が走るようになって、これはまずいなと、1時間かけて釧網線塘路駅に戻ることにしました。

アイゼンを付けた登山靴を軋ませて、よれよれになって雪道を戻ってきた私に、顔馴染みの駅員さんが

差し出してくれた番茶。今までで飲んだどの飲み物よりも印象深く、美味しく、これが命だ！と、

実感できる一杯でした。ロマネ・コンティや、シャトー・マルゴー等々を超越した記憶です。

人間にはそんな一杯が、あるものですね。今朝の修善寺は、小雨が降っていて、この季節らしい寒さです。

これからどう豹変するのか。心を定めつつ、東京に向かいます。皆も様々な想定をして過ごしてください。

では、今日も一日ガンガン学びましょう。