2023-8-4
今日の一言 8.4
おはよう。今朝の一言です。
アンカレッジに戻り、グレイシャー・ブルワリーに腰を落ち着けると、
今年のアラスカ旅の終わりを実感します。
様々な熊たちとの出逢いや紡いだ言葉の数々。異常接近する熊に緊張した瞬間、微笑んだ光景、
胸からこみ上げてくる懐かしさに言葉を失った美しさ。
こんな旅、あるわけないですね。泰三さんや野尻さんの言葉に、そうだなあと納得しながら、
残り二回の熊旅に思いを馳せた五日間でもありました。
早朝の撮影中、デービット・イヤローさんに再開しました。
「おい!、久し振りだな!!」。どこかの農夫のおっさんみたいな風情で、世界一の写真家は
熊に夢中になっていて、思わず微笑んで握手を交わしました。
こんな辺境の地の河辺で共にグリーズリーを追いかけながら、再会する知己がいる。
それも30数年のご褒美だなと。丸半日、北極地リスと遊ぶ時間がありました。
前日も夕方から二時間ばかり彼の巣穴の前で、寝転んで声をかけていたので、
すっかり安全な生き物と理解されていたのでしょう。私の50センチそばまでかけてきて、立ち止まり、
伸び上がりじっと顔を見るのです。繁殖期は巣穴の家作りに忙しく走り回り、
時々独特の鳴き声で彼女に呼びかけ。随分と遊んでもらいました。
「そういえば、去年も遊んでもらったよな」、そう問いかけるとまたじっと目を覗き込んできます。
来年もまた。旅立つ前夜も、暗闇迫る頃、立ち上がって見送ってくれました。
様々な出会いも、紡ぐ言葉も未来からのプレゼント。そう思える様に生きたいですね。
アンカレッジからサンフランシスコに間も無く、飛び立ちます。
頭をナパモードに切り替えて、向かうことにしましょう。様々なコトバを思い出しながら。
投稿者: syworks 日時: 2023-8-4 | パーマリンク