2023-2-14
今日の一言 2.14
おはよう。今朝の一言です。
正しきものは、強くあれ。人間に与えられた良知が、常に囁く言葉です。人間は正しさを力にできなかった。
このパスカルの言葉には、人間としての後悔が、溢れています。しかし、果たして、力強きものを
正しさとして良いのか、その自問は人間が常に続けてきた自問です。正義とは相対的なものだとの
見方もありますが、人間の道徳は宗教、主義を超えて万民共有のものがあると信じています。
人間の良心は時として曲がるもの。エミリア=ロマーニャの老舗バルサミコメーカー、ピッピリーで家訓の
言葉を教えてくれた7代目ももう50歳になったはずです。その家訓を当たり前だと思っていたが、
時に良心から離れた意思決定をしそうになることがある。そんな時は、創業者が残した樽に、
手を添えて自社の歴史に思いを馳せる。作られて既に220年過ぎた暗いレンガ造りの蔵。
蝋燭で照らされたその樽には、創業した年の焼き印が押されていました。
「この樽は、君にとって良心の樽なんだね」。そう話すと27歳だった彼は大きく頷き微笑みを
返してくれました。あの時の感動は、何冊かの本に書きましたが、人間の本性を教えられた
瞬間でもありました。正しきこと、その本質は国を超えて共通であり、その正しきことを
守ることこそ人間の使命である。
そんなことを語り合いながらピッピリーの門まで歩き、握手をして別れた彼は、姿が見えなくなるまで
手を降ってくれました。あの時のエミリア=ロマーニャの紺碧の空は、時にふと、眼前に甦ります。
正しきもの。この時代、強く逞しく考え、言葉にしなければと思います。時代を超えて受け継いでいく良知。
SYの因子としてすくすく育んで行きたいですね。
では、今日も一日ガンガン学びましょう。
投稿者: syworks 日時: 2023-2-14 | パーマリンク