おはよう。今朝の一言です。

愛でる、という言葉には日本人の感性の豊かさが籠められています。

見詰めるとは愛することであり、愛するとは凝視すること。

見るを観るに変えれば、蝉の声に秋を聞き取る事も、蝉の声を愛でると言えますね。

雲の様にも、せせらぎの瀬音にも、海の輝きにも、秋の姿が見出せて、この季節の列車旅には独特の風情があります。

秋を見つけに行く旅などと言えば、婦人雑誌の特集タイトルみたいで月並みですが、そのものです。

いま、マルクスを哲学研究会へ向けて、再読しています。

人間は、なにものであるかではなく、「何をするか」で決まる。この言葉に、改めて心を揺すぶられます。

正確には「何を生産し、いかに生産するか」によって決定されると書かれていますが、

やはり何を生み出し、どのような苦悩の中で生み出したのかが、その人間の本質なのだと思うのです。

高校時代に読んで、そうか！と、勇気をもらった一節です。

怠惰で、芯のない、いい加減な人間であることに、青春期は自己嫌悪に陥りながら何を希望とするか、

誰もが少なからず苦悩するものだと思います。

何をするかで決まる。松陰先生にも通低するこの思想は、そんな時代の大きな勇気でした。

言葉を凝視するなかで、その言葉の奥底にある風景に心惹かれていく。

そこに読書の醍醐味があるのだと、50年近い昔の自分に語りかけています。

さて新しい週の始まり。やるべき事は定まっています。行動する！。

では今日もガンガン学びましょう。