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2022-4-26

<恋文セミナー2022佐藤芳直インタビュー>Vol.2“哲学経営”とはどんな経営のことか

 

今私たちは、全く新しい事態の中を生きています。
人財化セミナーでもお話ししましたが、まさに世界史が動いている今を生きているわけです。

1991年にソビエトが消滅し、2001年に9.11アメリカ同時多発テロ事件がありました。
そして、2011年に東日本大震災、2020年にはCOVID-19がありました。
10年刻みで、これ程連続的に世界が鳴動するような事態が起こった時代というのは、思っているほど多くあるわけではありません。

 

 

元々私たちが当たり前だと思っていた科学技術万能主義、民主主義、ヒューマニズムというものが全て雲散霧消しかねない今を生きています。その中で、私たちは今どこに立ち戻らなければいけないかと考えてみると、まるで迷子のような心細さや寂しさを経営者の方々は持っているのではないかと思います。

ではどこに戻るのか。それは人間とは何かあるいは人間とは何を求めるものかということです。

 

 

今年開催した一流へのプロセスセミナーには100名を超える方々が集まってくださいましたが、この一流というテーマに皆さん方が大変関心を持っていらっしゃるということは感じていました。その中で私が一番伝えたかったことは、に基づいた経営ということです。

 

これは全く新しいテーマではありませんが、徳とは何かという問いには非常に難しい所があります。その徳によって組織を治めることを徳治主義といい、それが哲学の一番の土台になっている、プラトンやソクラテスの時代から永く言われ続けていることでもあります。政治や、あるいは都市の運用に関しても徳に基づくべきだという考え方です。

 

日本は歴史的に見て、法的なものよりもこの徳で治めるということが本質的に行われてきました。つまり、法律に合わせることも大事だが、それ以上に徳に合わせるということを大事にしてきた民族だということです。

 

そう考えた時に、経営哲学というものを皆さん持っていると思いますが、経営哲学の先にあるもの、つまり哲学を中心に置いた経営にもう切り替える時だと考えています。SDGsや様々な環境問題ということが世界中で言われていますが、それは何を意味しているかというと、自分たちの利益と未来は何に適合しているのかということです。

 

つまり、徳であるとか、教養、あるいは世界の未来に対して適合することが利益でなければならない。そこに適合することで成長を遂げなければならない。という考え方です。

それを一言で言うと、徳に基づいた経営ということになります。

 

哲学経営というのは、人間の在り方、人間の徳とは何か、徳治とは何かということを全てのベースに置いて、経営体を考えるということになります。今までの講演の中で哲学経営あるいは理念経営ということを発信してきましたが、もっと強く焦点を絞っていった徳に基づいた経営とは、人を育てる事であり、地域を育てる事ことでもあり、その合計の中で未来を育てる事だと思っています。

 

 

そして、その人を育て、地域を育て、未来を育てるということの中に、経営の未来や成長性を導けないか、ということを真剣に考える時だと思いますし、逆に言えば、そのような経営体でなければ未来に残らない時代です。

哲学経営という言葉はあまり耳にされたことは無いと思いますが、ある意味では今後、世界の経営の中心的な基軸に来ることではないかと思いますし、利益を生み出すために企業体があるという考え方から、より良い未来を生み出すために企業体があるという発想に大きく転換する時代、その中心的な価値観だと考えています。

 

佐藤芳直

 

 

 

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