おはよう。今朝の一言です。
「故郷がこんなにも多くの人達が訪ねてくれるようになるとは、先生、嬉しいもんですね」。
晩秋の優しい木漏れ日に包まれながら、山本徳次さんと交わした言葉が最後の会話になりました。

ニューヨークツアーにご夫婦で参加された時、スチューレオナード本店で誰よりも質問をされ、
「工場つきの店舗ではなく、工場の中に店舗がある。それが、次の時代の店舗ですね！」
満面の笑顔での言葉は、ショップ・イン・ファクトリーというコンセプトに繋がり今のクラブハリエに至っていると感じます。

年に数回近江八幡にお邪魔すれば、私の講義を片隅に奥様と座られて、

端正な姿で聞いてくださっていた一コマ一コマが忘れられません。
一人の人間の為せる事。
そこに毅然とした意志と未来への理想が確かに感じられる人間は、数少ないと思います。

良き姿を見せて頂いたと、心から頭が下がります。
「精神の佇まい」。

憧れの本館という若造の提言を、その言葉で補足してくださりそこから、思考が飛躍した事は今でも大きな財産です。
どれ程多くの啓示を頂いたか、数えきれません。

何時か、また晩秋の木漏れ日の中で言葉を交わすことを楽しみに、寂しさを紛らわしています。
では、今日も一日ガンガン学びましょう。