2023-9-8
今日の一言 9.8
おはよう。今朝の一言です。
東京は雨に煙る朝です。
午後には台風が御前崎辺りに上陸とのこと。勢力が弱いとは言え、雨には要注意ですね。
鳥羽殿に 五六騎いそぐ 野分かな。
蕪村のこの俳句に出会った時、そのただならぬ緊迫感に息を呑んだものでした。
保元の乱に至る気配の中、鳥羽上皇の元へと走る武士達。
貴族政治から武家政権へと時代が変わっていく歴史的な分岐点を、野分の強風にかけて描いた与謝蕪村。
この光景を観たわけではなく、600年ほど後、句会で発した一句です。
コトバは時空を超える。それは未来へ向かうベクトルだけではなく、過去へをも遡及するのです。
日本は言霊の国。一つの句の17文字の中に、歴史絵巻を想像することができる民族性は、やはり日本ならではでしょう。
野分という言葉にありありと描かれる、不安、緊迫感、ただならぬ気配。
漢字の象形とその語感から想起される映像も、日本人ならではの情緒ですね。
言葉を磨くこと。それは発するだけではなく、味わう感性をも鍛える事です。
楽しみながら、磨きたいですね。
では、今日も一日ガンガン学びましょう。
投稿者: syworks 日時: 2023-9-8 | パーマリンク