迷い道の就職活動を照らした、ある日の出逢い。
私が入社した2011年は、どの企業もリーマン・ショックの影響をいまだ抜け出せておらず、新卒採用も控えられていた時期。世間には"内定切り"なんて言葉も流行ったりして、就職のイメージが変わり始めた頃でもありました。大阪の大学に通っていた私の周囲も、異口同音に口にするのは「給与が低くても、趣味の時間や安定した暮らしが手に入る会社で働きたい」という言葉。ですが私は、そこになんとなく違和感を感じていました。「せっかく働くなら、しっかり達成感を感じたい」「これからの人生、ほとんどの時間を費やすことなのだから、本当に打ち込める仕事を見つけたい」そう考えていたのです。
想いだけは強かったのですが、そんな簡単に人生を捧げられる会社や仕事が見つかるはずもありません。迷い悩んでいたそんな時、見かねた姉から一冊の本を渡されました。マガジンハウス社から出ている、『思いが実現する
舩井幸雄の60の言葉』という本です。父から続く経営一家で育った私は、経営者をクライアントとする"経営コンサルタント"という存在に、当時は嫌悪感を感じていました。そのため、「こんな怪しい本…」と思いながらやや訝しげに読み進めたのですが、その内容はまさに自分のやりたかった仕事そのもの。「こういうところで働きたい!」という衝動をそのまま、著者名として書いてあった"佐藤芳直"というその人を頼りに、S・Yワークスへ入社。経営コンサルタントとしての人生を歩み始めました。